モーツァルト効果とは?

モーツァルト効果とは?

モーツァルトの作曲した音楽を聴けば頭が良くなるという、モーツァルト効果が論文で発表され、日本でも大きな話題となりました。論文には、モーツァルトの曲を聴いた参加者にテストを行ったところ、聴かなかったグループと比べて空間認識の成績が上になった、という内容が書かれています。

 

これだけを見れば、モーツァルト効果は本当に存在し、彼の音楽を聴けば頭が良くなると信じたくなりますが、果たしてそうでしょうか。

 

空間認識のテストは、個人の知能を測るためのテストのひとつですが、知能は様々な分野のテストを行い、総合的に判断するものです。空間認識能力が向上しただけで、知能が高まったと判断することはできません。論文の結果自体がたまたま起こったものなのではないか、という意見もあります。

 

論文発表後にほかの研究者が再現実験を行っても、モーツァルト効果と呼ばれる現象は起こらなかったとしています。再現できていない論文内容にもかかわらず、どうしてモーツァルト効果はここまで世間に広く認知されたのでしょうか。モーツァルトの曲を聴けば頭が良くなるという話は、主に企業やマスコミによって作られ広められました。

 

最初は頭が良くなるという宣伝だけでしたが、次第にありもしない効果までが宣伝されるようになりました。

 

例えば、「癒しの効果があり、赤ちゃんの胎教にいい」というものです。胎教は赤ちゃんを心地よくするために施すもののことをいいますが、癒しになるかどうかは個人の好みによりますし、赤ちゃんの胎教にいいかどうかは科学的に証明されていません。

 

赤ちゃんの胎教のために聴く音楽は、極度に激しく興奮するような音楽でない限り、聴く人が癒しを感じるなら何を聴いても構わないのです。

 

モーツァルト効果は存在せず、仮にあったとしてもその効果は微々たるものだといわれています。モーツァルトが優れた作曲家であることに変わりはありませんが、モーツァルト効果については今のところ疑ってみた方がよさそうです。